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執筆者の写真Gary Tanaka

書評:『2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ』ピーター・ディアマンディス

更新日:2021年5月7日




本書は、イーロン・マスクの盟友と称されるピーター・ディアマンディス氏が「空飛ぶ車」「老化の克服」「デジタル知性」など10年後の2030年に起きる未来・ライフスタイルの劇的な変化を描く未来予想本である。



テクノロジーによるイノベーションはこれまでも幾度となくディスラプション(破壊的イノベーション)を様々な産業で起こしてきた。


今後は最先端のテクノロジーは互いに「融合」することで、エクスポネンシャル(指数関数的)に、より広いエリアとより深い深度での変化を産業と社会に起こすと筆者は予想する。


筆者が予想するエクスポネンシャルテクノロジーは下記の9つである。


1 量子コンピューティング

2 AI 3 輸送ネットワーク

4 ロボット

5 VR

6 AR

7 3Dプリンティング

8 ブロックチェーン

9 材料科学



これらのエクスポネンシャルテクノロジーが融合することにより、SFの世界だと考えられていた技術が現実になる未来はそう遠くない。



ハイパーループによる高速移動の実現、リアルとバーチャルの融合、3Dプリンターによる製造業・流通業への破壊的のイノベーションにより、買い物・旅行・移動といった私たちの生活は劇的に変化する時代が来ると筆者は説く。



変化を恐れることは人間の悲しい性である。

人は老化や死を恐れてきたが、人間が老化しない世界が実現したら、「命の意味」はどう変遷するのだろうか。


エクスポネンシャルテクノロジーによって、既存の雇用がどれだけ奪われるのか、テクノロジーがもたらす破壊についての不安は尽きない。



ビジネスマンにとって大事なのは、変化が日々起こる現実から目をそらさず、来るべき未来に向けて備える、そして不可逆的な変化直面した時にその変化の波にうまく乗ることである。


10年後の未来を予測するというのは非常に困難である。10年前の2010年にスマホートフォンがここまで世界を変えると予測できる人はごくわずかであったであろう。


さらに、我々のような一般の社会人は日々の業務に忙しく、最先端のテクノロジーに対してアンテナを張り情報を獲得することはなかなかハードルが高い。



2030年の未来がこの本の通りになるかは誰にもわからないが、ビジネスの最先端で世界を見ている筆者の知見は、大きなヒントと視座を与えてくれる。





目次 第1章 「コンバージェンス(融合)」の時代がやってくる 第2章 エクスポネンシャル・テクノロジー Part 1 第3章 エクスポネンシャル・テクノロジー Part 2 第4章 加速が“加速"する 第5章 買い物の未来 第6章 広告の未来 第7章 エンターテインメントの未来 第8章 教育の未来 第9章 医療の未来 第10章 寿命延長の未来 第11章 保険・金融・不動産の未来 第12章 食料の未来 第13章 脅威と解決策 第14章 5つの大移動がはじまる




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ブログ管理人:田中ゲイリー

東京都出身。東京大学卒業後、都内金融機関にて投資銀行業務に従事。その後、米国へ留学しMBA(経営学修士)を取得。現在は、上場企業にて経営企画業務に従事する傍ら、副業としてITスタートアップにてCFOとして関与。
Blog Author: Gary Tanaka

CFO of the IT venture company (Data Analytics)

Finance / Corporate Planning / Ex. Investment Banker

University of Tokyo (LL.B) |

University of Michigan, Ross School of Business(MBA)

Tokyo, Japan

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