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書評:『自分の頭で考える日本の論点』出口治明

更新日:2021年4月6日



インターネットは、加速度的な社会の変化と、人間の脳では到底処理できない情報のフローをもたらした


SNSにはフェイクニュースが溢れ、専門家の間でも意見が分かれる論点が山積している現代社会。

現代日本の「知の巨人」とも呼ばれる出口氏が、私たちが現代の日本で直面する重要な22の論点を解説しながら、出口氏はどう考えるのかその思考プロセスを開示してくれる。


人類の歴史に立脚しながら、現代の諸問題をその文脈のなかで紐解く著者のロジックは読んでいて痛快であり、至極まっとうで心地よさすら感じさせてくれる。


背景として知っておくべき知識や対立する意見を整理した上で、筆者のポジションと根拠のクリアーな説明がなされ、文章からそのパーソナリティがにじみでくる。


自分の意見を押し付けることはなく、忌憚のない議論を奨励する筆者のスタンスは、「不寛容」や「対立」の現代において評価されているのも納得といったところ。


自分の頭で考える上で重要なのは「タテ・ヨコ・算数」の次の3つの視点を大切にすること。


タテ=歴史を知る

ヨコ=世界(他の国)がどうなっているかを知る

算数=数字、ファクト、ロジックで裏付ける


これによって特定のバイアスにとらわれず、フェイクニュースに騙されないようになっていく。


この本を読む際は、まずはそれぞれの論点について、自分の持つ知識をフル稼働して3つの視点から自分なりの答えと思考のプロセスを図示してから読むことをおすすめします。



議論百出の22論点。 ◇日本の新型コロナウイルス対応は適切だったか? ◇新型コロナ禍でグローバリズムは衰退するのか? ◇日本人は働き方を変えるべきか? ◇気候危機(地球温暖化)は本当に進んでいるのか? ◇憲法9条は改正すべきか? ◇安楽死を認めるべきか? ◇日本社会のLGBTQへの対応は十分か? ◇ネット言論は規制すべきか? ◇少子化は問題か? ◇日本は移民・難民をもっと受けれるべきか? ◇日本はこのままアメリカの「核の傘」の下にいていいのか? ◇人間の仕事はAIに奪われるのか? ◇生活保護とベーシックインカム、貧困対策はどちらがいいのか? ◇がんは早期発見・治療すべきか、放置がいいのか? ◇経済成長は必要なのか? ◇自由貿易はよくないのか? ◇投資はしたほうがいいか、貯蓄でいいか? ◇日本の大学教育は世界で通用しないのか? ◇公的年金保険は破綻するのか? ◇財政赤字は解消すべきか? ◇民主主義は優れた制度か? ◇海外留学はしたほうがいいのか?














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ブログ管理人:田中ゲイリー

東京都出身。東京大学卒業後、都内金融機関にて投資銀行業務に従事。その後、米国へ留学しMBA(経営学修士)を取得。現在は、上場企業にて経営企画業務に従事する傍ら、副業としてITスタートアップにてCFOとして関与。
Blog Author: Gary Tanaka

CFO of the IT venture company (Data Analytics)

Finance / Corporate Planning / Ex. Investment Banker

University of Tokyo (LL.B) |

University of Michigan, Ross School of Business(MBA)

Tokyo, Japan

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