今回の記事では、私がミシガン大学を志望した理由と、その理由に対して実際に通って感じた感想を書きたいと思います。
Rossに限らずMBA留学を検討しいている生徒の方への参考になれば幸いです。
1. MBAランキング上位
2. 合格のしやすさ
3. コラボラティブなカルチャー
4. 余暇の過ごし方(ゴルフ)
1. MBAランキング上位
【受験時点での志望理由】
社費留学という立場でしたので、会社側からは少しでもランキング上位の大学に行くことを望まれているました。また、それまでのキャリアではファイナンス以外の知識がほとんどありませんでしたので、幅広い科目を万遍なく学ぶことができる大学を探しているなかで、Rossに辿りつきました。
ランキングによって順位は変動しますが、Rossは概ねグローバルでは25位以内にはランクインしています。(この記事を書いた時点ではFinancial Timesで20位、Bloomberg Businessweekで17位です。)
また、総合ランキングのみならず、各主要科目の評価としてもほとんどの科目がTop10以内に入るように、RossのAcademicのレベルは非常に高い評価を得ています。
【実際に通って感じたこと】
実際に通ってみてRossの授業のレベルは非常に高かったです。多くの教授は、他のトップスクールでも教鞭を取った経験があり、授業内容の知識レベルとしてだけではなく、生徒がしっかりと知識を血肉とできるような工夫がなされていると感じました。
さらに、そこで学ぶ生徒の質としても非常に高いと感じました。マッキンゼーやボストンコンサルティンググループ、投資銀行などで社会人経験を積んでからRossにジョインする学生も多く、授業中のディスカッションでは非常にレベルの高い議論がなされる点も満足でした。
日本ではミシガン大学はあまり知名度がないですが、アメリカでミシガン大学に通っていると伝えると、一般的に「賢いんやな」という評価を得ることができます。
また、就職活動という点でも、ほとんどの日本人卒業生は、GAFAMやコンサルティング会社、投資銀行への転職を決めており、他のトップスクールと遜色がない卒業後のキャリアを歩んでいるという印象です。
2. 合格のしやすさ
【受験時点での志望理由】
Admissionと話したこところでは、RossはInternationalの学生比率が低いことを課題に感じているとのことでした。受験時にコンサルタントから聞いた評価でも、他のトップMBAプログラムに比べてアジア系の受験生が合格しやすいという話でした。
【実際に通って感じたこと】
面接に進む際には100点以上が求められること、合格した生徒の平均スコアはGMATで710、学部時代のGPAは平均3.5と決してハードルは低くありません。
しかし、他の日本人留学生の話を聞いても、よりランキングの低い大学に落ちてもRossには合格したという話を聞いているので、ある程度アジア系の学生が合格しやすい状況にあるというのは事実なのではと感じています。
また、Rossの日本人留学生の経歴を見ても、30歳以上の合格者が多いというのは一つの特徴だと思います。他のスクールでは、20歳代後半がボリュームゾーンになるので、30歳を超える年齢が必ずしもネックにはなっていないという印象があります。
3. コラボラティブなカルチャー
【受験時点での志望理由】
AdmissionもAlumniも口を揃えてRossの強みとして述べるのが「コラボラティブなカルチャー」というものです。受験準備の際には、複数の卒業生にSkype等でOB訪問をさせていただいたのですが、皆さん非常に快く快諾いただきました。自己中心的ではなく、チームワークを重視して物事を進めていくタイプの方が多いという点が、入学前の感想でした。
【実際に通って感じたこと】
実際に入ってみて、本当に「コラボラティブ」であると感じました。その背景にあるものは、「グループワーク」と「スポーツを中心としたブランド戦略」だと思います。
Rossでは、ほぼ全ての授業においてグループワークが要求されており、成績評価に占める割合も高いです。したがって、グループワークをする為に、ほぼ毎日授業外でミーティングをすることになります。自分だけが理解できていても良い成績が取れるわけではないので、必然的にチーム内で教え合い、助け合うというカルチャーが醸成される仕組みが各授業に埋め込まれています。
また、ミシガン大学はカレッジスポーツが非常に盛んで、アメフト、野球、バスケなどが特に有名です。特に、アメフトの人気はすさまじく、ミシガン大学の主催試合では、動員観客10万人以上をずっと継続していました。全ての学生が、スポーツシーズンの週末に母校を応援するということを続けるので、必然と母校愛が高まっていきます。そして、その母校愛は卒業後も続き、Rossの強みとする強固なAlumni Networkの礎となっています。
実際に、Alumniの強みを感じることができたのがAction Based Learningでのプロジェクトでした。そのプロジェクトのなかで、実際にビジネスで従事する複数の方にヒアリングする機会が必要だったのですが、ほぼ全員から1日以内に返信が来て、全員がインタビューの為の時間(30-60分)を割いてくれました。
卒業後の現在でも、FacebookやLinkedInで情報交換することが頻繁にあり、RossのAlumni Networkのメリットを日々実感しています。
4. 余暇の過ごし方(ゴルフ)
【受験時点での志望理由】
アメリカのMBAプログラムでは、1年目の5月~8月の4か月間が夏休みとなります。多くの学生は、その間に就職活動やインターンシップへの参加をするのですが、私は卒業後の転職は考えていなかったため、どのような時間の使い方をするかが課題でした。せっかくなので、その期間にアメリカでしかできない余暇の過ごし方をしようと思っており、その一つとして検討したのがゴルフのプレー環境でした。ミシガン大学自体がゴルフ場を保有しており、学生は安価でプレーできるという点も非常に魅力的でした。
【実際に通って感じたこと】
Rossの建物からも徒歩15分程度で行ける距離にあり、ゴルフをプレーする上にはこの上ない環境でした。冬が長く、プレーできる期間は3月末~10月末までと限られているのですが、時間ができたらふらっとゴルフに行くことができるというのは、ゴルフ好きにとって天国のような場所でした。
また、プレー費用につても1回40ドル未満(カート代除く)と日本に比べると各段に安いのですが、実は学生に関しては350ドルで利用できる年間パスがあり、そのパスを活用するとオンシーズンは費用を気にすることなくプレーすることができます(土日の朝の予約はできない点に注意が必要)。私は年間50回以上ゴルフをしたので、1回あたりのコストは1,000円を切っていたと思います。
プレー料金が安いから悪いコースかというとそんなことはなく、芝やグリーンはとても手入れされています。距離も長く障害物も工夫されており、グリーンも速いので、アスリートタイプのゴルファーも十分に楽しむことができます。
ほとんどの日本人留学生がミシガンの最高のゴルフ環境で100切りを実現していました。
今回の記事では、私が受験時にミシガンRossのMBAを志望した理由と、実際にRossで学んで感じたところを比較して書いてみました。結論としては、志望理由として考えていたポイントについては、期待以上のものでした。
他の方の意見については日本人留学生のブログ等をご確認いただければと思いますが、オフィシャルなブログ等では、ゴルフ環境や本音ベースの感想についてはあまり書けないので、今回の記事が、Rossに限らずMBA受験を検討されている方の参考になれば幸いです。
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