経営戦略論の最も有名な古典の一つ。
時代が変わり、新たなテクノロジーが登場しようとも競争戦略の基本原理は変わらない。
寧ろ、この本に書かれているポーターから日本への警鐘が見事に的中しており、ポーターの偉大さを改めて感じてしまうところ。
経営戦略を考える時、内部環境と外部環境を考えるわけだが、ポーターは産業構造の分析に重きをおいている。
競争環境が厳しく参入しても勝てないのであれば、参入すべきという立場にたっており、経営戦略の最も有名なフレームワークである「5フォース」は外部環境分析において大きな示唆を与えてくれる。
その他にも、イノベーション、コスト、垂直統合、政府の役割など多くの点で、現代でも通用する内容を含んでいる。
この本を読み進めるにつれて否が応でも感じるロジックの強固さ、その概念の整合性こそがポーターの『競争の戦略』の魅力である。
一度読んで頭に入らない場合は、それぞれの事例に対してフレームワークを紙に書いてみるがよい。ポーターの文章を、ケースに丁寧に当てはめながらビジュアル化することで、その基本原理が他でも転用できるような状態まで達することができる。
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