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MBAファイナンス㊹:効率的フロンティア

更新日:2021年4月9日


前回の記事の例では、2つの金融商品のリターンも分散も同じ場合でしたが、リターンと分散が異なる2つの金融商品の場合を考えてみましょう。ここでは、共分散は0と仮定します。


縦軸にリターンを、横軸に標準偏差をプロットしたものが下記になります。



ポートフォリオ3では、安全な金融商品aのみに投資するポートフォリオ4よりもリスクを減らしながら、金融商品aに投資するよりも高いリターンを実現してます。


したがって、ポートフォリオ4はポートフォリオ3より劣後した選択肢となります。

ポートフォリオ1、ポートフォリオ2、ポートフォリオ3のなかでどれを選ぶかについては、明確に優劣を決めることはできず、投資家のリスクに対する選好によって決まることになります。


このように明確に優劣のつかないポートフォリオを結んだ曲線(上の図の#1-#2-#3の間の曲線)のことを「効率的フロンティア」といいます。


上の例では2つの金融商品を組み合わせたものですが、実際の投資ポートフォリオはより多くの金融商品の組み合わせによって実現されることになります。


N種類のアセットによって組み合わされたポートフォリオのリターンは下記の計算式によって一般化することができます。

ポートフォリオのリスクはポートフォリオを構成する金融商品の分散とそれぞれの共分散によって決まりますが、投資する金融商品のリスクをコントロールすることはできません

しかし、投資家はポートフォリオにどれだけ特定の金融商品を含めるか、その比率をコントロールでき、それによってポートフォリオ全体のリスクをコントロールしようとするのです。

N種類の金融商品によりポートフォリオを組んだ場合、N種類の分散があり、N×(N-1)通りの共分散が存在することになります。

そしてN種類の金融商品より構成されるポートフォリオの分散は下記の通りとなります。


そして複数の商品で組み合わされたポートフォリオのリスクリターンをプロットしたものが下記の図となります。



投資家は、リスクに対する許容度に応じて、効率的フロンティアの曲線上にくるようなポートフォリオを構築します。




投資家が1つの株式のみを保有しているとしましょう。その投資家は他の株式をポートフォリオに追加すべきでしょうか?

答えはYesです。なぜなら、完全に相関する株式の組み合わせはなく、新たな株式を追加することでリスクを減じることができるからねす。

では、投資家が2つの株式を保有している時、その投資家は第3の株式をポートフォリオに追加すべきでしょうか。

こちらの質問も答えはYesです。2つの株式によって構成されるポートフォリオと完全に相関する株式というものはなく、投資家は第3の株式を追加することによってリスクを減じることができるのです。

ポートフォリオの中にはより多くの株式を追加することによって、より強い分散効果を働かせることができるのです。


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ブログ管理人:田中ゲイリー

東京都出身。東京大学卒業後、都内金融機関にて投資銀行業務に従事。その後、米国へ留学しMBA(経営学修士)を取得。現在は、上場企業にて経営企画業務に従事する傍ら、副業としてITスタートアップにてCFOとして関与。
Blog Author: Gary Tanaka

CFO of the IT venture company (Data Analytics)

Finance / Corporate Planning / Ex. Investment Banker

University of Tokyo (LL.B) |

University of Michigan, Ross School of Business(MBA)

Tokyo, Japan

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