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MBA経営戦略⑦:ポーターの「5フォース分析」とは何か?

更新日:2021年4月29日

外部環境を分析する際のフレームワークとして最も有名なものが、ポーター教授がその著書『競争の戦略』にて提唱した「5フォース分析」です。


「5フォース分析」では、業界内における競争の性質を決定する5つの力を分析することで、その業界の魅力度と業界における自らのポジショニングを明らかにすることができます。


今回の記事では外部環境を分析する際に「5フォース分析」をどのように行うかについて解説していきます。



「5フォース分析」では以下の5つの競争要因を分析します

 

① 業界内の競争

② 売手の交渉力

③ 買手の交渉力

④ 新規参入の脅威

⑤ 代替品の脅威

 

同じ業界内にどれだけ多くの既存の競争相手がいるかという分析です。


いうまでもなく、競争相手が少ないほど、魅力的なマーケットということになります。

しかし、単純に競合企業の数を数えるという話ではなく、上位企業にマーケットシェアがどれだけ集中しているか、撤退や異業種への転換がどれだけ容易か、各社がどのように差別化しているか、市場規模に対してどれだけキャパシティがあるか、今後の市場成長が見込めるかといった複合的な要因を考慮することで、業界内の競争が今後どのような方向へ進んでいくかを予測します。

 

ここでいう売手とは、ビジネスに必要なリソースを販売してくれる存在のことを指します。


例えば、自動車メーカーであれば自動車部品のメーカーになりますし、業務委託でフリーランス人材を活用するようなビジネスであればフリーランス人材が売手となります。


他の売手に切り替えることができるのか、売手の製品は唯一無二の存在か、売手がどの程度のマーケットシェアを持っているか、売手から購入する製品が当社のビジネスにとってどれほど重要か、売手が商流のなかでどのポジションを抑えているかを分析することになります。

 

ここでいう買手とは、製品・サービスを購入してくれる存在のことを指します。


買手がどれほどのお得意様か、買手は他社からも仕入れているか、買手は価格や品質の変化にどれほど敏感か、他の製品に切り替えることができるか、買手が商流のなかでどのポジションを占めているかを分析することになります。

 

新規参入を検討するプレーヤーにとっての参入障壁の有無を分析します。


特許の有無、既存のプレーヤーに対するブランド認知度、巨額投資の必要性、規模の経済による先行者利益の有無、ビジネスに必須のリソースを新規参入のプレーヤーが利用できるかなどを分析します。


既に業界内に存在するプレーヤーからすると、特許などによりビジネスに必要なリソースを抑えて参入障壁を構築することで、新規参入を防ぐという戦略を検討することになります。

 

代替品の登場によって、ビジネスの機会そのものが消失するリスクがあります。


この代替品の脅威は、しばしば見落とされがちですが、業界全体にとって壊滅的なダメージをもたらすおそれがあります

マッチがライターに、万年筆がボールペンという代替品に置き換えられたというのが具体的な事例です。


代替品の価格や品質、既存の買手は代替品に切り替える可能性があるか、そもそもどのような製品・サービスを代替品となりうるかを常に意識することが必要になります。

 

ポーターの「5フォース分析」では、上記の5つの力をそれぞれ「高」「中」「低」に分類し、業界の競争の性質を分析していきます。



分析の結果、業界内の競争が厳しいということであれば、その競争から撤退するのか、もしくは他社の競争力を弱めることができないかを検討していくことになります。


ITテクノロジーによって変化の速度が加速している現代においては、特に「代替品の脅威」のリスクが大幅に向上しているように感じています。


一度「5フォース分析」をしたからといってそのまま結果を放置するのではなく、それぞれの要因が変化していなかを絶え間なくウォッチしていくことが重要になります。



出典:「競争優位の戦略」M.E.ポーター著 ダイヤモンド社(1985)より編集


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ブログ管理人:田中ゲイリー

東京都出身。東京大学卒業後、都内金融機関にて投資銀行業務に従事。その後、米国へ留学しMBA(経営学修士)を取得。現在は、上場企業にて経営企画業務に従事する傍ら、副業としてITスタートアップにてCFOとして関与。
Blog Author: Gary Tanaka

CFO of the IT venture company (Data Analytics)

Finance / Corporate Planning / Ex. Investment Banker

University of Tokyo (LL.B) |

University of Michigan, Ross School of Business(MBA)

Tokyo, Japan

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