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MBAファイナンス⑳:キャッシュフローの算定 例題

更新日:2021年4月5日

次に例題をベースに、プロジェクトを実施するべきかを考えてみましょう。

下記の表は検討しているプロジェクトの概要を表している。

あなたは、プロジェクトマネージャーとてプロジェクトの採否を検討しています。



企業は他に利益の上がっている事業を展開しています。つまり、新しいプロジェクトが損失を被ったとしても、企業全体としては利益が上がっているため、新プロジェクトの損失は既存事業の税金を減少させる効果があります

・企業の実効税率は34%です。

・このプロジェクトに適用される割引率は15%です。

・このプロジェクトは必要な資金は株式により調達されます。従って、この問題では負債調達による利息の節税メリットを考慮する必要はありません。(詳細は別記事にて説明します。)

・このプロジェクトは0年目に10,000百万円の設備投資を必要とします。この設備はプロジェクトの終了する2年目末に1,000百万円で売却されることとします。

・下記の表で記載されている運転資本は増減ではなく、必要な運転資本額の水準です。







まずは、税金の額を計算することになります。

ビジネスに関しての税金は、売上から費用を控除して利益を算出し、それに税率を乗じれば求めることができます。

この問題で留意が必要になるのは、2年目の設備の売却に伴う課税です。

この税金はまず、売却価格と簿価の差額から売却益(売却損)を求めるところからスタートします。


2年目末の簿価 = 10,000 - 4,600 - 4,600 = 800 百万円

売却価格 = 1,000 百万円

売却益 = 1,000 - 800 = 200百万円となります。


ビジネスの損益計算書上に計上される売上と費用、売却益を合計して税引前利益を求め、税引前利益に税率の34%を乗じることで各年度の税金額を求めます




上記で求めた税金額と前提条件の数値を入力して各年度のキャッシュフローを計算します。





上記の金額を15%の割引率で割り引くとNPVは750.85となり、IRRは20.01%となります。

NPVが正であり、IRRがプロジェクトの割引率を上回るため、新プロジェクトは採用すべきという結論になります。



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ブログ管理人:田中ゲイリー

東京都出身。東京大学卒業後、都内金融機関にて投資銀行業務に従事。その後、米国へ留学しMBA(経営学修士)を取得。現在は、上場企業にて経営企画業務に従事する傍ら、副業としてITスタートアップにてCFOとして関与。
Blog Author: Gary Tanaka

CFO of the IT venture company (Data Analytics)

Finance / Corporate Planning / Ex. Investment Banker

University of Tokyo (LL.B) |

University of Michigan, Ross School of Business(MBA)

Tokyo, Japan

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