今回の記事では、海外MBA留学のメリットのうち「多角的な視点」について説明します。
「多角的な視点」を身に着けるということは、ビジネスチャンスを見つける際に必要なセンシング能力を高めるだけではなく、チームや組織で働く仲間の長所を見抜くことを容易にしてくれます。
変化の早い現代においては、「多角的な視点」はビジネスリーダーとして、多様なチームメンバーから各々の長所を引出し、新たなイノベーションを起す上での必須のスキルだと思います。
1. 多様なクラスメイトとの交流
2. 日本人がマイノリティであることを知る
3. グローバルで通用するマネージャーとなる
海外のMBAスクールは、多様性を維持するように意図されたメンバーの構成となっています。
グループのなかで、国籍や人種だけでなく、専門分野も異なるように意図されており、私のクラスには、エコノミスト、官僚、財閥の後継者、退役軍人、バスケットボールチームのコーチなど多様なバックグラウンドを持つ人材がいました。ケーススタディなどを通じて彼らの体験をシェアしてもらうことで、あたかも他のクラスメイトの人生を歩んできたかのような体験をすることができました。
また、LBGTQに対する差別やBLMなどの諸問題についても、日本でニュースを読んでいるだけですと遠くの出来事のように感じられますが、海外で実際にLBGTQや黒人などマイノリティとされる同級生と交流することで、よりニュースをリアルな問題として捉えることができるようになります。
多様な人々と交流することは、他社への寛容性を身に着ける上での近道だと思います。
1990年代のように日本の国際的なプレゼンスが高かった時代は日本企業が積極的に海外MBAに人材を派遣した時代もありましたが、残念ながら2021年現在では日本人は海外MBAではマイノリティです。
また、アメリカでは同じマイノリティの中でも、インドや中国からのクラスメイトの勢いやエネルギッシュさに触れる経験を通じて、「日本はこのままではまずい」という否が応でも危機感を抱くことになります。
海外MBAにジョインできる生徒の多くは、日本では所謂「エリート層」といわれる層に属することになります。しかし、グローバルな文脈のなかでは、自分たちが決してそのような存在ではないことに気づかされることになります。
自分のコンフォートゾーンの外に出る経験をすることで、健全な謙虚さを持つことができるのです。
最後に、海外MBAは、グローバルに通用するマネージャーになるための機会を与えてくれます。
海外MBAプログラムでは、多くの野心あふれる女性、また、アジアの未来のリーダーとなるであろう学生など今後の世界を引っ張っていくであろう人材との交流の機会が豊富にあります。
多様な実務経験をもつ同級生との英語を通じたコミュニケーションを経ることで、自分自身の成長に向けた刺激を受けることができましたし、相手の立場を尊重しつつ、自分の意見を主張するというソフトスキルを身に着けることができたと感じています。
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